「さぁ今日も頑張るぞー」



んーっと伸びてぷはぁと息を吐くと隣から小さく笑いが聞こえたから、なんだろうと思いまだ横になってるアッシュを見下ろす。



「やる気が空回りしないといいんだがな?」

「ならねーっての」

「……どうだか」



ムッとしてアッシュを見る目に力を込める。

しかしアッシュはそんなこと気にすることなくゆっくりと上体を起こした。





「空回った結果がこれだろう?」





うっ。





「ここは誰の部屋で誰のベッドだ?」





うぅっ。





「だって……あれは昨日中に……どうしてもやっておきたかったんだよ…」



もごもごと歯切れ悪い言葉になる。

なぜアッシュの部屋で目覚めたかといえば、それは俺が昨日ここで寝こけたからに他ならない。



仕事でどうしても納得いかない所があって(考えてもよく分からなかった)アッシュに聞きにいったのが9時頃。

さらに問題が解決したのは日にちがかわる頃で。





気が抜けたら一気に眠くなり……。







そして今に繋がる。





アッシュにとったら時間は取られるはベッドは取られるはで、その、凄く申し訳ないことをした。



「……悪ぃ。狭かったか?」





いくら大きいベッドだとしてもいつもは1人なのだ。

2人だと勝手も違っただろう。





「別に。お前は寝られたのか」





俺のことを聞いてくれるアッシュの優しさが嬉しくてへにゃりと笑ってしまう。

以前はこんなに穏やかに話すことはできなかった。

今みたいに同じベッドで寝るなんて考えもしなかったしアッシュも許容しなかっただろう。



この変化に戸惑わない訳ではないが嬉しさの方が勝る。

近くて優しい距離。



「ぐっすり寝た!」



そう言うとアッシュはそうか、と答えてベッドからおりる。

あぁっそうだ着替えねぇと!







……って服ないんだった!



服を貸して貰おうとアッシュの方を見て呼び掛けようとしたら、何か降ってきて視界が覆われる。



んっ?布?



「着替えろ」





おぉ!





「さんきゅー。ちょうど貸してくれって言おうとしてたんだ!」



わたわたと着替え、顔を洗ってそうして俺たちは揃って部屋を出たのだった。



















自分が相手をどう思っているか、無自覚ダブル。
ちょっと続きます。





2011、1・10 UP