うららかな昼下がり、1つの部屋で2つの赤がまるで1つのように寄り添う姿があった。

座っている紅の腿に頭を乗せ、寝そべる者の波打つ朱色の髪を撫ぜるその手はどこまでも優しく穏やかなもの。













撫でられるその感触を楽しむように閉じていた瞼を、少し開く。





「ねぇ、アッシュ…?」



語りかけられた方は、髪を梳く手はそのままに続きを促す言葉を返す。







「アッシュは……幸せ?」

「…お前の言う幸せ、とはどんなものだ」



さら、と肩から滑り落ちて寝そべる朱の頬をくすぐる。

くすぐったさに少し笑ってその自分より深い色の髪に指を絡ませた。

「こうやって…一緒にいること、かな」










もっとたくさん幸せなことはあるけれど。










「一緒にいて、側にいられて。こうやってくっつけるのが俺は幸せ」



「ならば俺は」









撫でていた髪を1房持ち上げて唇に。











「幸せになるなら、お前とがいい」

「…うん」







もうその幸せは叶っていることを2人は知っている。















この穏やかな時間がいつまでも続けばいい。



この幸せな時間が。











いつまでもいつまでも。
















えー…と……。どうしよう(何が)

目標は 『短い話でどれだけ甘くできるか!!』 でし、た……!

予想以上に甘くなって……。



選択課題・恋する台詞「幸せになるなら、お前とがいい」 お題サイト…リライトさま

2006、9・25 UP